アルトコイン投資 「100倍のリターンの時代は過ぎ去った」＝アナリストはリスク増加を指摘

アルトコインのハイリスク・ハイリターン理論は、現在の仮想通貨市場の弱いナラティブのせいで大きな利益が得られにくくなっているため、ハイリスクの方に傾いている可能性がある。仮想通貨アナリストたちがこう指摘している。

「戦術的なチャンスは存在するが、100倍のリターンの時代は過ぎ去ったかもしれない」と10xリサーチの調査責任者であるマーカス・ティーレン氏はコインテレグラフに語った。

ティーレン氏は、市場がアルトコインの強気相場を期待しているにもかかわらず、「個人投資家の参加は低調で、仮想通貨に精通していないトレーダーを魅了する新しいプロジェクトはほとんど出ていない」と警告した。

ティーレン氏によれば、過去のアルトコイン強気相場には「独自の特徴」があり、より多くの資金を引き込んでいたが、今回のサイクルでは「資本がひっ迫しており、総ロック価値の低さやベンチャーキャピタル投資の不足がそれを証明している」と述べた。

「前回のサイクルでは、仮想通貨が従来の金融システムに取って代わるというナラティブが広く受け入れられていたが、今回のサイクルでのナラティブは短命で、実質的な支持が不足している」とティーレン氏は付け加えた。

今週初め、ソラナベースのミームコインであるゲームストップ(GME)は、トレーダーのキース・ギル氏が約3年ぶりにXでミームを投稿した後、ゲームストップの株価が急騰したのに伴い 2727%上昇した 。

GameStop briefly spiked 2,727% amid GameStop stock’s price rise. Source: CoinMarketCap

MNトレーディングコンサルティングの創設者であるマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は、5月16日のX投稿で、アルトコインをメインで保有するポートフォリオは「比較的大きな」リスクを伴うと主張した。「この賭けのデメリットは何か？それは比較的大きい。この投稿時点で、1～2週間で全体の投資で既に20%ほど下がっている」。

リスクが伴うにもかかわらず、ファン・デ・ポッペ氏は最近すべてのビットコイン(BTC)を売却し、アルトコインにシフトした。同氏は「50～80%失う可能性がある」とのべた。

しかし、仮想通貨投資家のファビオ・アンドレアッタ氏は、アルトコインの季節が来るかどうかすら疑問視している。「アルトコインを購入するだけでリスクを増やしてるだけだ」とアンドレアッタ氏はファン・デ・ポッペのX投稿に 応じて語った 。「ビットコインを上回る可能性は非常に低い。ほとんどのアルトコインは過去の最高値に二度と達しないだろう」。

ビットコインのドミナンス（仮想通貨市場全体の時価総額に対するビットコインの市場シェア）は、資本がアルトコインから移動したことを示している。ビットコインのドミナンスは年初来の最高値に 近づいており 、現在56.05%で、過去7日間で2.12%上昇している。

翻訳・編集　コインテレグラフジャパン

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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